DIY教室で漆喰の塗り方を教わってきたよ

こんにちは。

南アルプス市で築100年の古民家をリノベーション中のみつばです。

現在リノベーション中の古民家の土壁には漆喰が塗られているのですけど、汚れや傷が目立つので塗りなおしたいと思っています。

前から目を付けていたロハスウォールさんでDIY初心者でもうまく塗れる方法を教えてくれるらしいと聞きつけ、新宿にやってきました。

教室は岡山県、大阪、名古屋、新宿と何か所かありますが、私の住む山梨から一番近い新宿教室で開催されるDIY教室に参加してきました。

塗り壁DIY教室で学べる事

講座時間は5時間となかなかのボリュームです。

業者さん・本業の職人さんも勉強にくるという、本格的な内容となっています。

有限会社辻建材という漆喰を建材として扱っている会社が開催するDIY教室です。

ロハスウォールは有限会社辻建材が手掛ける漆喰・珪藻土ブランドです。

DIY教室のスケジュール

開催時間 13:00~18:00

13:00~15:00【座学約2時間】

  • 漆喰の原料や種類
  • 漆喰と珪藻土の違い
  • 本物の漆喰の見分け方
  • 漆喰を塗るためのスケジュールの組み方
  • 養生の仕方を実演を交えて
  • 漆喰を塗るために必要な道具
  • 壁の面積の出し方や必要な漆喰の計算方法

15:00~18:00実技約3時間

  • 漆喰の取り扱いかた、練り方、保存方法
  • おすすめの保存容器や道具の紹介
  • コテの持ち方から塗り方まで実演
  • 参加者が実際に塗りながらコツを教わる

個別相談・見積もり依頼タイム

今回の参加者は全部で6名。

ご夫婦が2組と1人参加の男性、そしてボッチ参加の私です。

少人数なので個別の質問がしやすくて良かったです。

DIY教室に参加してよかったこと

個別のケースについて教えてもらえる

最初に漆喰を塗りたい場所(石膏ボード、砂壁、土壁、ベニヤ板など)や疑問点などをヒアリングしてくれました。

個別のケースについて、どんなふうに下地処理をしたらいいか、必要な道具などを教えてもらえたのがよかったです。

写真や動画ではわからないことも教えてくれる

HPや動画でたくさん解説してくれているので、それを見ればリアルの教室に行く必要はないんじゃかいかと思う方もいると思います。

参加してみて、リアルで触れてわかることというのもあるなと思いました。

例えば、漆喰の丁度いい濃度のトロトロ感とか、塗るときの角度や力の入れ具合なんかは一度教えてもらうと失敗が少ないと思いました。

自分でもできそう!と思えるかはチャレンジをする時、けっこう重要だと私は思います。

DIY教室参加特典がある

教室参加特典
  • 左官道具一式や漆喰を混ぜるミキサーや足場などをレンタルすることができる。
  • 図面をもっていくと、見積もりを無料でしてもらえる。
  • インストラクターを派遣してもらえる。

参加特典として、左官道具や漆喰を混ぜるミキサーや足場などをレンタルすることができます。

レンタル期間はなんと1年で、全部借りても24,200円です。

メリットとして下記のことがあげられます。

  • 最適な道具を使うことで仕上がりが綺麗にできる。
  • 道具を自分でそろえる手間と時間を節約できる。

インストラクター派遣は1名38,500円~(交通費、宿泊代別)です。

私のようなボッチにはありがたいけど、正直ちょっと高い…。

そもそも漆喰とは何か?

座学では漆喰とはなんぞやから、実際に塗る手順までエクストリームで学ぶことがでできます。

この日は社長の辻さん自ら教えてくれました。

プロジェクタの映像が漆喰壁に映し出されているのがいいなと思いました。

教材としてカタログやマニュアルを用意してくれ、それを見ながら説明を聞きます。

漆喰の原料である石灰岩の現物を見せてもらいました。

キラキラしていてキレイ。

漆喰の保存方法として、「空気と触れないようにする」というのがあるのですが、化学式でちゃんと説明してくれて面白かったです。

採掘されてCaCO3(石灰石)を高温で焼成してCaO(生石灰)にする。

生石灰(CaO)は海苔の袋によく入っている乾燥剤です。

CaCO3(石灰石) ⇒ CaO(生石灰)+CO2(二酸化炭素)

CaO(生石灰)に散水してCa(OH)2(消石灰)ができる。

CaO(生石灰)+H2O(水) ⇒ Ca(OH)2(消石灰)

Ca(OH)2(消石灰)が漆喰の原料になります。

消石灰にのりや繊維をまじぇまじぇして壁に塗れるように加工します。

Ca(OH)2(消石灰)+CO2 ⇒ CaCO3(石灰石)+水(H2O)

そして壁に塗られたCa(OH)2(消石灰)は空気中の二酸化炭素と結合してCaCO3(石灰石)に戻るのです。

ただ単に乾いている訳ではないところがポイントです。

化学反応を起こして別の物質に変わっているので、一度固まると水を混ぜても元に戻ることはありません。

それどころか、長い年月をかけて、どんどん石灰石に戻っていくのでどんどん硬く丈夫になります。

実に魅力的な建材です。

漆喰を塗ると、どんないいことがあるのか?

漆喰を塗るメリットはいろいろありますが、私は調湿効果消臭効果に特に期待をしています。

調湿効果

湿度が高い場所では水分を吸い取り、湿度が低い場所では水分を放出してくれます。

湿度を自動で調整してくれることで、住まいの心地よさがはかなり変わりそうです。

断熱効果

漆喰を塗った部屋とビニールクロスの部屋ではエアコンの効きが違うそうです。

一部屋だけ塗ったお客さんが設定温度が2度違うと言っていたとか。

消臭効果

料理をしたあとの臭いがすぐ消えるとか、「お父さんが入った後のトイレが臭くない!」と言われたとか、体験談を紹介してくれ期待が膨らみました。

私は猫を飼っているので消臭効果があるのはありがたい。

耐久性

長い年月をかけて石灰石に戻っていくのでめちゃくちゃ丈夫です。

ただし、下地が弱い場合は下地ごと剥げてきそうなので注意は必要だと思います。

あと、燃えないので耐火性もあります。

単純にビジュアルがよい

単純に漆喰で塗った壁のビジュアルが好き。

漆喰風のビニールクロスがあるくらいなので、いいと思っている人が多いということでしょう!

本物の漆喰の見分け方のポイント

漆喰といっても、本格漆喰からホームセンターで売られているお手軽なものまで様々です。

漆喰本来の実力を発揮できる本物の漆喰の見分け方を教えてもらいました。

接着剤が入っていないか

一番なじみがある日本プラスター(株)の「うま~くヌレール」の成分表を見てみましょう。

うま~くヌレール 安全データシート
http://image.trusco-sterra.com/pdf/sds/12UN01_5145__SDS.pdf

上から順番に見ていきましょう!

  • 水酸化カルシウムCa(OH)2(消石灰)が35~45%です。
  • 炭酸カルシウムCaCO3(石灰石)は含有率非公開ですが、おそらく骨材(強度UPの役割)だと思われます。
  • アクリル・スチレン共重合体…これが接着剤ですね。

塗料や接着剤に使われるアクリル樹脂です。

素人でも漆喰を塗りやすいように、そして製品が安定するように使っているのだと思います。

値段も安くできますし。

本物の漆喰は塗る前にミキサーでかくはんする必要があったり、手間がかかります。

その手間がなくても、買ってきてすぐ塗れるという意味ではよい商品なのかもしれません。

しかし、昔からの漆喰とは成分が違うということになります。

海藻のりの臭いがするか

昔ながらの漆喰には海藻のりが使われます。

日本では「つのまた」という海藻が使われているそうです。

臭いをかがせてもらいましたが、「うう~ん!」と声がでそうな実に微妙な香りがします。

乾燥させると臭いはなくなるそうですが、乾燥するときの換気が不十分だと臭いが残る可能性があるとのこと。

できれば、夏に塗りたいとこですが、私は冬に塗るはめになりそうです。

エアコンを駆使して乾燥させる予定です。

つなぎ材に何が入っているか

つなぎ材は「スサ」と言われていて、「ワラ」や「麻」などが使われます。

そもそもかさ増しするために使われていましたが、今では藁や麻を入れると逆に高くつくという矛盾が生じるように…。

代わりにポリエステルが入っている漆喰もあるそうで。

半分がポリエステルの製品もあるというから驚きです。

実技で実際に漆喰を塗ってみる

養生の仕方と資材について

養生は地味な作業なのですが、養生8割、塗り2割と言われるほど重要です。

ということで、どんな順番で養生するのか実演してくれました。

マスキングテープ、養生テープ、コロナマスカーなどホームセンターの塗装売り場に行けば買える材料です。

マスキングテープは粘着力で色が違うとか、幅もたくさんあるとか教えてもらいました。

ロハスウォールさんでも販売しているそうです。

塗りの練習

最後にお待ちかねの塗りの練習です。

汚れてもいい服装にお着換えタイムのあと、保護メガネと靴を無料でレンタルしてくれました。

ここで、塗っていきます。

ミキサーで漆喰を混ぜているところ。

ミキサーの刃がロハスウォールオリジナルで飛び散らないようになっていました。

これもレンタルしてもらえます!

盛り板に漆喰を乗せて、コテですくって塗ります。

私は左利きなのですが、盛り板の角度を左利き用に変更してくれました。

左利きの私は、いつも右利き用の道具を無理やり工夫して使うことが多いのでありがたい!

コテの持ち方、塗りのコツなんかを丁寧に教えてくれました。

白いボードに塗って、終わったらはがしてを繰り返して2名ずつ実技をしました。

楽しかったー!

まとめ

ロハスウォールのDIY教室に参加すれば、安心して漆喰を塗ることができるようになります!

漆喰とはどんな建材なのかから、養生の順番やコツ・道具の扱い(固まらないうちにすぐ洗うとか)細かいところまでフォローしてくれるのでDIYのハードルをすごく下げてくれるなと思いました。

社長の辻さんが若く、漆喰の良さを伝えたい熱意が感じられて応援したい気持ちになりました。

塗り道具セットを一式レンタルできるのも便利だし、困ったときにLINEで相談できるサポート体制があるのもいいなと思いました。